自然は偉大なチャーチスト

自然と人間が為す相場との関係を考察するブログです。

新型ウィルスがもたらす医療のデジタル革命(バロンズ)

 

「Coronavirus Has Ushered in the Digital Revolution in Medicine.」

 

 新型ウィルスの感染拡大は、医療業界におけるオンライン医療の地位を押し上げるであろう。

コロナ危機により、多くの米国人がバーチャル医療を経験したことが、オンライン治療がシュルウになるきっかけになるかもしれない。

 

 潜在的な市場規模は、とても大きく見える。IBISワールドの調査によれば、米国のオンライン医療市場(ソフトウェア、医療機器、ハードウェアも含む)は、2015年から2020年にかけて年平均約25%のペースで成長し、市場全体の売上高は26億ドルにも達している。2030~35年には、300億ドルに達すると推測している。

 

 しかし、障壁もある。米国の医療業界は、連邦や州の規制のパッチワーク状態だからだ。今回のコロナ危機による緊急措置で、メディケア(高齢者向け医療制度)の制限が解除された。従来は、患者が地方や医療機関で受ける遠隔医療サービスにしか保険金が支払われなかった。こうした変更は恒久化していく必要がある。また、オンライン医療の範囲は、現在、皮膚病、行動医療、基礎診断などにとどまっている。

 

 また、オンライン医療モニタリングも普及しそうだ。入院患者は、退院後も、心臓モニタリングや血中濃度モニタリングが必要となるケースもある。今回のパンデミックに関しても、収息後は、入院患者や退院患者のモニタリング需要は高まるであろう。