自然は偉大なチャーチスト

自然と人間が為す相場との関係を考察するブログです。

「メンタル・アカウンティング(心の会計)」

 

「メンタル・アカウンティング(心の会計)」は、行動バイアスと呼ばれる非合理的な行動の一つ。

 

 お金を考えるときに理論や理性よりも感情の方が強く出てしまう行動。

 

 ちょっとぜいたくなランチに行くかどうか悩む時に「宝くじが当たったお金なら行くけれど、残業代では嫌」と思う人は多いはず。色はついていないが、出どころで使い方に違いが出てしまうのがお金。感情に動かされ「あぶく銭効果」などの言葉もある。

 

 新型コロナ禍で所得が急減したり、定額給付金や持続化給付金などまとまった資金が入ってくるときもある。

こうした時には支出も大きく波を打つ。人は所得が多くなるとそれにつれて消費を増やす傾向が強く、将来のことを合理的に考えるよりも、目先の生活や嗜好に心動かされる。

 

これは、人生においても同じ。

 

「ライフサイクル仮説」という理論がある。

「人は生涯の総所得と総支出が一致するように合理的に行動する」との考え方で、具体的には所得が相対的に多い現役時代には合理的に支出を抑え、上回った所得分は将来や老後の支出に充てるように残していく(=資産形成する)とみる。

 

 収入・支出でも波が大きくなっている今、お金との向き合い方に感情の影響が強く出る。そんな時は、合理的な思考を入れ、耐える。

 

 収入から先に資産形成用の資金を給与天引きや口座引き落としで取り分けて、その残りで生活をする。「収入―消費=資産形成」の方式から「収入―資産形成=消費」へと、考え方を変えるのが肝要。